賃貸不動産を建築すると節税になる?

地主さんへは多くのハウスメーカーが営業に来ていると思います。

基本的な営業文句は
「賃貸不動産を建築すると相続税が節税できますよ!」
「相続税を節税してオマケに賃貸収入も得られます!」
というものです。

ここには2つの大きな間違いがあります。

1つは相続税は確かに節税できるが、個人で建築した場合、年々節税効果は減少してきます。
ハウスメーカーが提示する節税効果は新築即死亡した場合の節税効果であるため注意が必要です。
長生きをして頂くことはいいことなのですが、新築後15~20年で相続税の節税効果はなくなり、逆に相続税が増加するケースさえあります。

2つ目は賃貸収入はオマケではないという点です。
賃貸収入をオマケと考えてしまうと、通常では考えられないほど低い利回りで契約をしてしまいます。
私としては、相続税の節税効果を得つつ、賃貸利回りも追及して欲しいと考えています。
しかしながら、多くの大家さんが架空の相続税節税効果(実際にはすぐに相続するわけではないので効果が薄れるために「架空」と言っています。)に目を奪われて、条件の悪い賃貸経営をしています。

「建築しなかった方が良かった・・・」と言われた地主さんは下記のようなケースです。(実例)


(賃貸利回りが低すぎて、資産価値が減少したケース)

Aさんは建築業者から家賃収入と相続税節税の提案を受け、時価1億円の土地に2億円の賃貸不動産を建築しました。
利回りは建物価格に対して7%、年1,400万円です。
建築費用2億円は全て借入で賄い、35年返済、金利2.5%。(年返済額860万円)
諸経費として年200万円、課税所得は1,800万円を超え、税率は55%。
便宜上、減価償却費と借入の元金返済は同等とする。

・ 毎年のキャッシュフロー(現金手残り)
区   分
現金収支
家賃収入
1,400万円
借入返済
▲860万円
諸経費
▲200万円
税 金
▲187万円
差引手残り
153万円


税金を差し引くと年間153万円しか手元に残りません。
建物価格2億円から計算しても利回りは0.765%、土地価格も含めた3億円から計算すると利回りは0.51%となってしまいます。
これではいくら相続税が安くなっても投資として成り立ちません。
また相続税が安くなっても、相続後に相続人が困ります。

将来、家賃相場が下落したり、修繕費用がかかってくることを考えるととても良い計画とは言えません。

5年後Aさんが死亡し、相続人はこの賃貸不動産を不必要と判断。(利回りが低いため)
不動産業者に売却査定を依頼しました。
時価1億円の土地に2億円で建築した賃貸不動産。
築5年とはいえ、2億5,000万円以上の売却価格を希望していました。

さて不動産業者の査定額は・・・なんと1億7,500万円でした。
根拠は表面利回り8%として収益還元法により評価したとのこと。
売却して、借入を返済したらオシマイです。
はじめにあったはずの土地さえ残りません。
賃貸不動産を建築したために、土地を失う結果となりました。
代わりに手にしたのは170万円×5年=850万円の現金と相続税節税効果1,850万円です。(相続税率が最高の50%でした。)


どうですか?
それでも建築するしか道はありませんか?

上記のようなケースでは、
① 建築計画を見直し、収支を改善して建築する
② いっそ土地を売却してしまい、他の賃貸不動産を購入するなどほかの相続税対策を考える
などの改善が必要でした。

①については、相見積りを取る・優良業者に発注するなど改善が可能です。
テレビCMなどを多く打っている大企業ほど、価格が高い→利回りが低い傾向にあります。
土地をお持ちであれば表面利回り10%以上は十分に可能です。
税金についても、法人化により半分以下に減少させることができます。
では上記例で表面利回り10%、税率を20%(税率はもっと下げることも可能です。)で再計算すると下記のようになります。
区   分
現金収支
家賃収入
2,000万円
借入返済
▲860万円
諸経費
▲200万円
税 金
▲188万円
差引手残り
752万円


手残り現金は150万円程→750万円程と5倍にアップしました。
毎年、これだけの差が出ますから10年、20年と考えれば差は明らかです。

不動産投資や相続対策で最も重要なことは事前計画です。
お早めにご相談下さい。

~ご料金~
簡易相談:無料
建築業者等との打ち合わせ同席:1日21,000円
建築計画や税金対策の改善:改善額の15.75%(完全成功報酬制)

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